クラリスも感激!1月20日公開 ルパン三世 カリオストロの城 MX4D®版体験レポート
2017.01.19
■ごあいさつ
初めまして!テレコム制作進行見習いのタカミーです。
今までこのブログを担当していたナカノン先輩がアレやコレやで現場を離れられず、今回は私が1月20日公開「ルパン三世 カリオストロの城 MX4D®版」ご紹介の仕事を仰せつかりました。どうぞよろしくお願いします!
「ルパン三世 カリオストロの城」と言えば、「ルパン三世」劇場映画第2弾、宮崎駿氏の映画初監督作品として1979年に公開し、数あるルパンシリーズの中でも絶大な人気を誇る作品です。そしてその「カリオストロの城」を制作担当したのが、我がテレコム・アニメーションフィルムなのです!(何を隠そう私のファーストルパンは「カリ城」なので、自社のことですが高らかに自慢したい…!)冒頭のカーアクションシーンなどの原画を手掛けた友永和秀さんをはじめ、富沢信雄さん、道籏義宣さんなど今でも第一線で活躍しているスタッフが関わっていました。
今回、その「カリオストロの城」がMX4D®版として新たに公開されるという事で、本作のヒロイン・クラリス役の声優・島本須美さん、友永さんと共に試写体験に行ってきました!
(左)クラリス役:島本須美さん/(右)テレコム・アニメーションフィルム 友永和秀
■MX4D®って?
MX4D®って最近よく聞きますが、まだ体験されてない方も多いと思います。かく言う私も初体験…。
今回のMX4D®化を手掛けられたソニービジネスソリューションさん、ダイナモアミューズメントさん曰く「MX4D®とは、映画のシーンに合わせてシートが動き、風やミスト、ストロボや光、香りなどの特殊効果で臨場感ある映像体験ができるシステム!」
…と聞くと、「テーマパークのアトラクションみたい」と思われる方は多いでしょう。私もそう思ってました(失礼)。
しかし、実際の試写では…驚きの体験が待っていました!
■「わたし、ルパンになってる…!」驚きの臨場感!
試写開始早々、映し出されたのは花嫁姿で車を運転するクラリス、それを追う謎の黒服たち、そしてルパン&次元のカーチェイスシーン!
画面の中のキャラクターに合わせた動きのおかげで、はじめにあった「アトラクションみたい…」という考えはすぐに消えていき、自然と物語へ没入していきました。
友永さんが手掛けたカーチェイスシーンでは、フィアットの活き活きとした動きに合わせてシートが動き出します。驚いたのは、細かなエンジン音まできちんと「表現」されている事。
まるでタイムシート(※アニメーション制作における、時間経過に沿った芝居・セリフのタイミングなどが書き込んである指示書)を見ながらMX4D®化の作業をしたの?!と思うくらい。あくまで物語を邪魔せず、映像に集中できるような効果が付けられているので、本当に自分がその画面の中のキャラクターに乗り移ったかのような感覚に陥ります。
ルパンと一緒に「まくるぞぉ~~~!」と(心の中で)叫びながら、ハンドルを操っているような気分になれました!これはとても楽しい!!
銃撃戦ではエアーブラストで突風が吹き、銭形警部率いる警官隊VSグスタフ率いる衛士隊の乱闘シーンでは振動や背中を押されるような動きが臨場感をあおる!
更には屋根の上を走って大ジャンプするルパン、北の塔からのクラリスを連れての脱出劇、そしてラストの時計塔のシーン!!シートの上下左右運動だけでなく、風やストロボ、ミストなどが効果的に設定され、終盤までずっと「カリオストロの城」の世界に自分がいるような時間を過ごしました。
ちなみに、今回は香りの効果は入れていないそうです。スパゲッティの匂いがかげなくて残念!
■『クリエイティブを大事に』試行錯誤の制作過程
試写を終えた後、クラリス役の島本須美さん、友永さんにコメントを頂きました。
島本さん
「(クラリスの)喋っているところを聴くと、反省モードに入ってしまいますね…(笑)。改めて観ると、何て勇気のある子だろうと思います。男性の中で理想の女性がクラリスと言われますが、分かるような気がします。
試写は動きがとても面白かったです!特にカーチェイスシーンは臨場感があって、印象に残りました。口を開けて観ていたら水しぶきが口に入ってしまったので、口を閉じてご覧ください(笑)。ルパンが屋根の上をビュンビュンと走って高跳びするシーンが好きなのですが、とても動きが合っていましたね。」
友永さん
「最初は半信半疑で観始めたのですが、特に時計塔のシーンは臨場感あって良かったです。映画館の大画面で観るとまた迫力があるんでしょうね。やたらめったら動かすというのでなく、メリハリをつけているのが良かったです。『カリオストロの城』はカメラが固定されていますが、最近のアニメのように手振れシーンがあるとより面白い動きが体験できるかも知れないですね。」
プログラミングを担当されたダイナモアミューズメントさんによると、この「ルパン三世カリオストロの城 MX4D®版」は100回以上の試作を重ね、試行錯誤を繰り返し、ようやく映像化できたとか。
むやみやたらと動かしたり効果を付けたりするよりも、違和感なく視聴して頂くことを重視し、制作側の演出意図を尊重したプログラミングを心がけているそうです。
友永さんが「それは効果音(SE)の付け方と似ていますね」と言ったところ、実は動きのプログラミングは効果音の波形を見て、音の大小、またどのキャラクターに主観をおいて動きを付けるか、1シーン1シーン検証して作り上げていったそうです!
作品のクリエイティブを大事に考えてプログラミングされたからこそ、あれだけ臨場感ある映像体験ができたのだと納得しました。
今回の試写は試写用の短いバージョンだったため、ローマ水道からの侵入シーンや、ルパンと銭形が地下から脱出してオートジャイロを奪うシーンがなかったので、これは是非とももう一度、映画館で体験したい!!
この「劇場用」として制作された不朽の名作を、再びスクリーンで楽しめる機会があるというだけでも嬉しいのに、更にこんな映像体験ができるとは…!
「ルパン三世 カリオストロの城 MX4D®版」鑑賞を迷われている方、ぜひ劇場へ足を運んでみて下さい!
【ルパン三世 カリオストロの城 MX4D®版】
■2017年1月20日よりTOHOシネマズ/ムービーオン山形のMX4Dスクリーンで限定公開(配給:トムス・エンタテインメント)
■公式サイト MX4D上映「ルパン三世 カリオストロの城」
各劇場先着1700名の入場者に特製ポストカードがプレゼントされます!
原作:モンキー・パンチ © TMS